夢をデザイン中! ペルソナで見る共創生のリアル
ユーザーに寄り添ったデザイン提案を行う際にまず「ペルソナ」というデザインのターゲットを想定しています。ターゲットの「年齢」や「性格」「好み」「悩み」などからパーソナリティのイメージを掴み、ターゲットユーザーの求めていることを明確にすることで、ユーザー中心のデザインをつくり出していきます。今回はそのような手法からつくり出した「共創生のペルソナ」を四人紹介。学生へのアンケートから性格や、共創デザイン学科で学ぶ上での望みなどの要素を抽出して、「ペルソナ」にすることで生徒たちのさまざまなパーソナリティを伝えます。


好きな授業は何ですか?
ビジネスデザインの授業です。デザインの手法を使ってビジネスの課題を解決し、価値を 創造するプロセスについて学ぶのですが、実践的な経験が積めるので就活に活かせる勉強 ができるからです。1 年生でビジネスデザインコンテストへの企画提案を行う授業があり、 企業の方々や3・4 年生に混じって、プレゼンにおける知識や、企画の説得力を上げる手 法を実践的に学びました。チームで作業するとともに、リーダーとして引っ張っていく力 をつけることができました。
学科での目標は何ですか?
リーダーとしての心構えと忍耐力を身につけることです。リーダーシップは簡単には身に つかないものですが、挑戦し続けることで少しずつ成長していけると思っています。美大 というと、アートやビジュアル、空間設計のイメージがあるかもしれませんが、共創では ライフマネジメント(栄養や睡眠)、人の目的とは何か、自分とはどういう存在なのかを 考える授業もあります。多種多様な人と関わり、社会に新たな価値を提供することの基盤 はチームワークと自分を知ることが全てだと思っています。
将来の夢は何かありますか?
ホテル経営者になることです。お客様に最高のサービスを提供し、特別な体験ができる場 所を作りたいと思っています。経営や税務知識が不可欠なため、実践的なビジネスから事 業計画や収益、プレゼン力をつけたいです。
今何か頑張っていることはありますか?
さまざまなコンペやインターンに積極的に参加しています。実際の現場での経験を積むこ とで、理論だけでなく実践的なスキルも磨いています。

好きな授業は何ですか?
1 年生でやった「CMF デザイン」の授業です。テーマに沿って自身で素材を収集し、A4 サイズのマテリアルボックスを制作したりしました。自分で材料を買いに行って、印刷と か素材を加工(わったり叩いたり)したため、1 番頑張った授業でした。そのため、今で も強く印象に残っています。加えて、今まで素材を売っている店に行ったことがなかった ため、新しい発見がたくさんできて楽しかったです。
学科での目標は何ですか?
「従来の“作品“と呼ばないもの」に挑戦、制作したいです。共創は他の学科と違って、ビジュ アルやアート的な従来の“作品“の感じではなく、“コト“のデザイン、そういう分野を学 びたいと思って入学しました。他にもビジネス分野も学ぶので、実践的に学んだことを1 年から体験できることが将来の仕事でも活かせるのではないかと思ってます。
将来の夢は何かありますか?
留学生の支援ができる仕事に就きたいです。自分が留学生であるため、色々苦労すること あり、その時に自分もそういう人たちをサポートできたらいいなと思ってます。
今何か頑張っていることはありますか?
現在、学校の空き時間にバイトしており、大学の国際支援センターでいろんな人と交流し ています。留学生も来ますが、そうじゃない人も来て、自分の国に興味を持ってくれる人 もいます。他には、文化祭で手作りのものを販売してたりもします。

好きな授業は何ですか?
共デの選択授業である人間工学の授業が一番好きです。この授業では、人間の身体の仕 組みやデザインを作る上での考え方など、他の学科では学べないこと、たとえば人の記 憶の性質や限界、視覚の仕組み、ユニバーサルデザインの定義などを現場の方から学べ て勉強になりました。先生の教え方もとても丁寧で、1 つの授業に1 人1 人にレポートのフィードバックを返信してくださいます。 デザインと身体の仕組みは切っても切り離せない関係ですから、人間工学が学べる授業 はとても助かりますね。他授業内のデザインやリサーチの場面でも応用できる知識を学 びたい人にもってこいの授業だと思います。
学科での目標は何ですか?
色々な知識や技術を身につけることです。共デは幅広いジャンルのデザインを学べる のが特徴だから、一つのことだけじゃなくて、いろんな知識や技術を身につけたいです。 幅広いジャンルを学ぶことは、自分の固定観念や既にある知識に新たな考え方や他の人 の作品を見る視点に幅を持たせること。加えて新たな企画の価値創出や未来思考、論理 的思考などにも活かすことができるため「共創」する上でとても重要です。なので、一 つ一つの授業で作った作品は「学生カード」に、まめな頻度で情報をまとめ保管するよ うにしています。「学生カード」は就活時のポートフォリオ作成に役立ちますし、先生方 がチェックしてくださることもありがたいです。
将来の夢は何かありますか?
まだ決まっていないんです。高校時代はデザイン系の職につきたくて共創デザイン学 科に入ったのですが、今学科で新たに学び、さまざまな授業に興味を惹かれて悩み途中 です。多くの知識を身につけると、思考する時間も比例して長くなりますからね。ゆっ くり決めたいところです。
今何か頑張っていることはありますか?
二つ目の質問でも話したように、共デは幅広いジャンルのデザインを学べるので、4 年間を通して自分に合ったデザインのジャンルを見つけていきたいです。様々なことに 興味があるので、授業で学んだ知識を他の授業に活用するように心がけています。授業 後にレポートを書く際、他の授業と結びつけた内容を書く、そうすることで記憶にも残り、 授業の理解が深まっていると実感し、同時に自分の意見に説得力を持たせる“引き出し“を 確保するようにしています。
ペルソナをつくり得た学びについて
私達は、ユーザーの本音を反映する信憑性の高い情報を提供するために、数十人にわたるインタビューを実施しました。このプロセスを通じて得たリアルな声をありのままに記載し、より多くの方に共感いただけるコンテンツを作成するように心がけました。また、個性を尊重しつつ、幅広いユーザー層に共感を呼ぶペルソナの作成を実際に授業内で行なっており、これによりユーザーの多様なニーズや背景を考慮したサービスを提供するために活用しました。さらに、文章だけでなくイラストを活用することで、ビジネス面にとどまらず、美術的な感性や個人らしさを重視しています。これにより、取り組みや価値観を視覚的に伝えることができ、より親しみやすく印象深いコンテンツになったと実感しました。
ペルソナは、実際にUX、ブランディングデザインなどで使用します。企画の軸を決めるために、大まかな普遍性のある人物を設定しユーザー検証を行う際のターゲットを絞るために有効な手段です。しかし、正確性やインタビューの質によって方向性のブレやユーザーにとって必要性のないものになってしまいます。今回の記事の内容は、アンケートに基づいて作成をしておりますのでご安心ください。入学をご検討の方は、手法の参考資料として理解するためにご活用ください。

今回の記事の制作過程画像
本記事は、2年生の授業「コミュニケーション特論II」で制作されました。
指導教員:石橋勝利 株式会社アクシス デザインデベロップメント ディレクター